北京市疾病予防コントロールセンターは7日、同市で5日までに、デング熱患者16人を確認したことを明らかにした。いずれも、タイやインドネシアなど東南アジア諸国で感染し、入国、帰国した患者で、現地の蚊が伝染経路となったケースはないという。また、国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた7連休中、同市で、エボラ出血熱の患者は確認されていない。新京報が報じた。
デング熱は現在、熱帯や亜熱帯諸国で流行し、北米、南米、東南アジア、西太平洋地域などの一部の国では、深刻な状況となっている。中国においても、広東省で大流行となっているほか、広西チワン族自治区でも感染者が増加している。
北京市でデング熱が大流行する可能性について、前出センターは「その可能性は低い」との見方を示している。
同センターによると、すでに秋になり、気温が下がっているため、デング熱の感染経路となる蚊も減少し始めている。9月の蚊の数は昨年同時期より少ないという。デング熱は人から人へ感染することはなく、通常、デングウイルスを運ぶヒトスジシマカによって媒介される。同蚊は、北京ではあまり見られない。
そのほか、7連休中、ペストやエボラ出血熱、H7N9亜型鳥インフルエンザなどを含む、深刻な伝染病の感染者は、同市で確認されていないという。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年10月8日