復旦大学の110回目の創立記念日にあたる27日、同校は新しい大学PRビデオ「To My Light」をリリースしたが、その後すぐに「東京大学の2014年度PRビデオに酷似している」との指摘の声が上がった。復旦側は「独自に制作したもの」と盗作を否定。しかし、翌28日午後、復旦のPRビデオは、大学公式サイト、微博(ウェイボー)・微信(WeChat)公式アカウントなどのプラットフォームから姿を消した。復旦大学は同日夜6時ごろ、公式微信において、差し替え版PRビデオを改めて発表した。京華時報が伝えた。
写真(上):復旦大学PRビデオに登場する女性パイロット 写真(下):2014年東大PRビデオ。ヘルメットを脱ぐ女性宇宙飛行士
■PRビデオの随所が東大と酷似
英語の「light」は「光」の意味で、復旦関係者は、「復旦という名前は、光を意味する」と認識している。4分51秒の長さの同校PRビデオは、観る人に、「目新しいサイエンス・フィクションフィルム」といったイメージを連想させ、瞬く間に創立記念日最高のサプライズ・プレゼントになった。だが、それもつかの間、このビデオは、ネット民の手で「神の座から引きずり降ろされる」運命となった。東京大学の2014年度版PRビデオ「Explorer」と酷似していると指摘されたのだ。
復旦のPRビデオでは、英語のナレーションをバックに、飛行服とヘルメットを身に着けた女子学生が、教室で眼を覚まし、キャンパス内を巡り歩く。図書館の本棚の傍を通り抜け、金魚鉢と出くわし、古代の文献を眺め、パーティ会場で踊り、黒板に描かれた手書きの飛行機を見て、ベテラン教授たちが滔々と垂れる訓戒に感じ入る。最後に彼女は、ヘルメットを脱ぐ。彼女は2005年期卒業生で、現在は中国国内の大手航空機メーカーでテスト飛行を担当するエンジニア(パイロット)として活躍していることが、字幕で表示された。
一方、東大が1年前に公開したPRビデオ「Explorer」では、同校を卒業した女性宇宙飛行士が、重々しい白い宇宙服姿で、キャンパス内を巡り歩く。図書館の本棚の傍を通り抜け、金魚鉢と出くわし、古代の文献を眺め、パーティ会場で踊り、最後に、やはりヘルメットを脱ぐ。復旦のビデオは4分51秒の長さだが、と違い、東大のビデオはわずか2分13秒だ。