中学・高校の日本語教材の表紙
1972年に中日両国が国交正常化を実現すると、実際の必要性から東北や内モンゴル、北京などの中学・高校で自発的に日本語学科が開設され、日本語教材などが独自に編纂された。しかし、教育目的や内容、原則などの分野で統一的な規範に欠けていたため、全国各地の日本語教育や大学受験の日本語の出題などにマイナスの影響を及ぼしていた。このため、中国教育部(省)は1982年11月、人民教育出版社が前段階として大量に行った調査研究や文書起草をベースにして、全国中学・高校日本語教育業務フォーラムを開催し、その後、「中学・高校日本語教育指導要領」を発表した。これが中国の中学・高校における日本語学科の発展に大きく貢献したひとつのマイルストーンになったと言える。日本語学科はここから教育部が推進する教育カリキュラムプロジェクトの中に盛り込まれ、中学・高校の日本語教科書の作成も軌道に乗り始めた。これ以降、人民教育出版社は教育部が発表した関連カリキュラムの基準に基づく全国共通日本語教科書の編纂・改訂の業務を担当してきた。
中学・高校の日本語教育は近年大きく発展しており、現在、新しく開設された日本語カリキュラムの中学・高校も中国各地で増加しつつある。この要因の1つは日本留学のニーズの高まりによるもので、もう1つは実際、日本語を選択した受験生の大学入試の成績が比較的良いことにある。(編集MZ)
「人民網日本語版」2015年6月2日
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