清代に築かれた離宮の遺構・円明園の西洋楼遺跡のうち、発掘途中の現場がこのほど一般公開。来場者が神秘的な発掘現場を間近で見ることができるようになった。北京で発掘現場が一般公開されるのはこれが初めて。北京市文物(文化財)局は今後、条件を満たす発掘現場を段階的に一般公開していく方針だ。人民日報が報じた。
西洋楼遺跡のうち、今後発掘が始まる場所は周囲に囲いが施され、北京市文物研究所の考古学従事者が発掘の整理作業を行っている。円明園の来場者は、囲いの外の発掘作業を見学できる。北京市は、今後3-5年かけて、円明園遺跡の考古学調査や探査、発掘などを段階的に実施し、同遺跡の全体像を把握したい考えだ。文物局の関連の責任者は、「一般の人に考古学研究の過程を見学してもらうことで、文化遺産についてさらに知ってもらい、感性と深い認識を持ってもらえる。一般公開されるとはいえ、考古学調査は国際的なフィールド考古学作業のルールに基づいて行われ、考古学現場における文化財の保護や安全が確保できるのが前提」と説明している。
14年、北京市は文化財を保護するために11億元(約220億円)を投じ、185項目のプロジェクトを始動した。また、今年の中国人民抗日戦争70周年の記念イベントに合わせて、宛平城、古北口の戦いにおける戦死将兵の共同墓地など抗日戦争関連の文化財68カ所の保護プロジェクトも始めた。資金6800万元(約13億6千万円)が投じられる計画。(編集KN)
「人民網日本語版」2015年6月18日