TCLの今回の動きに対しさまざまな意見が出されており、疑いをもって見る人も少なくない。ブランドが注目を集めるための茶番だという人もいれば、問題は大したことはなく、バージョンアップ処理で対応可能なものだが、TCLは「消費者を感動させる」というカードを切って、市場シェア拡大の狙いを達成しようとしていると見る人もいる。TCLは茶番節を否定し、「リコールは企業にとってマイナスのニュース。製品の品質で茶番劇を演じるなど、どの企業もやらないことだ」と釈明する。
実際のところ、国内携帯メーカーは評判を上げるために同業者同士でしのぎを削っている。華為栄耀はこのほど、新機1万7千台を廃棄した。輸送途中にトラックのタイヤが発火し、製品の一部が高温にさらされたからというのが理由だ。栄耀は2千万元(約3億9505万円)の損失を出したが、消費者の喝采を浴びた。
通信産業の専門家・項立剛氏は、「実際には栄耀もママダも『相手の力を自分のパワーに変えようとする』のであり、(一連の動きは)一定の広告効果を上げている。ミドルクラス・ロークラスの携帯電話は利益幅が薄く、度重なるリコールは経済的損失が大きい。メーカーがリコールを常態化するかどうかは、今後の動きをみる必要がある」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年7月7日