リコールは自動車産業ではしばしば行われているが、携帯電話産業ではまだ珍しい。TCL通訊科技持ち株有限公司傘下のスマホブランド「ママダ」(麼麼噠)はこのほど公告を出し、「ママダ3S」2万8千台を自主回収することを明らかにするとともに、3つの対応・保障プランをうち出した。スマートフォン市場で国内携帯メーカーが自主回収を行うのは、これが初めてのケースだ。「北京日報」が伝えた。
ママダの公式ブログによると、対象製品のモニタリングの中で、一ロットの製品はMBNファイルが失われることがあり、特定のネットワーク使用という条件の下で信号が不安定になる可能性や、製品が過熱する可能性があり、利用に影響するとみられることがわかった。
ママダ3Sは今年5月に発売されたばかりの新製品で、網膜認証技術に対応しており、この技術を備えた製品の中で最も廉価というのが売りだった。回収通知によると、対象ロットの製品を購入した消費者は、2015年8月3日まで電話またはインターネットで返品・交換処理を行え、メーカーが提供する対応プランのうちどれかを選ぶことができる。プランは、代金799元(約1万5786円)が返金される「返品」、無料で価格899元(約1万7759円)の「ママダ3N」と引き換える「交換」、返品・交換はせずそのままユーザー登録をして、プレゼントをもらう「そのまま」の3種類だ。
消費電子製品である携帯電話はロット単位でしばしば問題が発生するが、メーカーの多くは欠陥を隠し、消費者が問題を見つけると、初めて修理などに応じて問題の解決にあたる。