中国国家統計局が15日に発表した統計データによると、今年上半期の中国GDP成長率は、前年同期比7%増となった。四半期別で見ると、第1四半期(1-3月)と第2四半期(4-6月)はいずれも、前年同期比7%増のレベルを保った。上半期の中国経済は、予想をかなり上回る実績を残した。全体的に見て、緩やかに安定性が増し、安定しつつ良性に向かうという発展すう勢を呈し、中国経済はすでに最も厳しい「底」から脱出したといえるかもしれない。京華時報が伝えた。
昨年来、中国のGDP成長率は低下し、市場の不安を招いた。実のところ、中国経済の成長スピードが減速することについて、高層部は十分予想していた。GDP急成長が示していた経済の高度成長は、その多くが投資拡大に引っ張られたものであり、国内消費はこれまでずっと投資拡大スピードに追い付けないままで、多くの投資プロジェクトが生産能力過剰の状態に陥った。これは、経済の持続的な安定の足かせとなった。つまり、GDP急成長に対する過剰な期待を放棄したことは、中国経済のより信頼できる持続可能な成長を保証するためなのだ。
中国経済が「底」から脱出したと言える最も重要な目印は、上半期のGDP成長スピードが目標を達成したことではない。更に重要なことは、GDPの構造がより合理化の方向に向かっているという事実だ。今年上半期、中国において、第三次産業の増加値がGDPに占める比率は49.5%に達し、前年同期比2.1ポイント上昇、第二次産業を5.8ポイント上回った。これは、中国の内需構造にさらなる改善が得られたことを示している。また、政府が上半期に発表した一連の消費減税関連策が、直接内需の活性化を促したことも、下半期の安定した経済運営のための良好な土台を築いたといえよう。
当然のことながら、中国経済が「底」から脱出したという認識が、そのまま中国経済が上昇軌道に乗ったという見方につながる訳ではない。経済成長の足かせとなり得る国内外の複雑な諸要因が、短時間で消えてなくなることはあり得ず、経済運行も依然、様々な困難に直面している。たとえば上半期、中国の輸出入総額は、前年同期比6.9%減少した。これは、極めて重視すべき問題である。特に、輸入の減少幅は、15.5%に達した。これは、ある面で、国内企業の稼動状況が依然十分ではないことを示している。このため、複雑な環境下において、経済の持続的発展を推進するためには、より安定的な成長、改革促進、構造調整、民生改善、リスク予防などの関連施策を適切に処理し、中国経済が安定的かつスピーディに、高品質および中・高速成長を維持し、ミドル・ハイエンドに向かうよう舵を切る必要がある。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年7月16日