2015年6月3日  
 

中日対訳健康知恵袋 企画集 北京のお気に入り

Apple新浪騰訊人民LINE微信RSS
人民網日本語版>>経済

「成長ペース変化の焦燥」から脱しつつある中国

人民網日本語版 2015年03月13日14:17

元宵節(旧暦1月15日)は終わったが、貴州省出身の陳玉さんが仕事先の広東省仏山市のスーツケース工場に戻ることはなかった。「春節(旧正月、今年は2月19日)の前に社長に言われた。経営が苦しいから、工場はもう動かさないって」。陳さんは同省貴陽市にとどまって運試しをすることにした。「工場はどこも不景気。故郷の知り合いもたくさん帰ってきている」という。人民日報が伝えた

陳さんの身の上は中国経済が新常態(ニューノーマル)に足を踏み入れたことの縮図とみられる。成長ペースが変わったことが、経済の新常態の最も顕著な特徴とみなされている。

国家統計局が11日に発表したデータによると、今年1~2月の国民経済は昨年第4四半期(10-12月)以来の流れが続き、下方圧力が増大した。今年1~2月には工業用電力使用量の前年同期比増加率が1.6%にとどまり、電力使用量全体の伸びに比べても1.1ポイント低かった。全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の生産額の同実質増加率は6.8%で、昨年12月に比べ1.1ポイント低く、2010年以来の最低を更新した。

経済成長ペースの持続的な鈍化を受けて、地方政府の多くが「成長ペース変化の焦燥」に駆られている。中国政府のシンクタンクの一つ・国務院発展研究センターの劉世錦副センター長は、「今は経済成長ペースに対してある種の数字のマジックが存在する。現在の実質成長率を過去10数年間の2けたの成長率と比べれば、数ポイントの開きがあり、中国経済の見通しに焦燥感を抱く人は多いし、パニック心理に陥る人さえいる。だがこうした人々は中国経済の規模や基数が増大していること、速度の鈍化は経済の法則によって当然もたらされるものであることを考えに入れていない」と話す。

劉副センター長は、「2015年の中国経済は2~3ポイント成長するとみられ、これは2000年の10ポイント成長に相当する数字だ。成長ペースは低下しているが、1ポイントの数字に含まれる経済規模が以前に比べはるかに大きくなっている」と説明する。


【1】【2】

関連記事

コメント

最新コメント

アクセスランキング