パンダは、いつ見ても、ぐだぐだしている。彼らは一体、どれほど怠け者なのだろうか?最新の研究で新陳代謝を分析した結果、パンダのエネルギー代謝率は異常に低く、「ナマケモノ」とほぼ同レベルであることが明らかになった。パンダの「怠けぶり」は、いつも自分のことを「怠け者」だと自嘲する人々も、全く足元に及ばない。広州日報が伝えた。
中国科学院動物研究所や英アバディーン大学などの研究機関の研究者が、「サイエンス」誌上にパンダに関する研究レポートを発表した。これによると、パンダが1日に消費するエネルギー量は、同じ大きさの陸生哺乳動物よりはるかに低い。体重約90キログラムの陸生哺乳動物の1日あたり消費エネルギー量予測値は13.8メガジュールだが、パンダの平均消費エネルギー量予測値は5.2メガジュールと、わずか38%にすぎない。この割合は、「怠惰」で名高い「ナマケモノ」の36%に近い数値だ。
人間と比べた場合、体重90キログラムのパンダの代謝レベルは、同じ重さの人間の半分にも達しない。人の場合、ただ立っているだけでも、代謝率は「活動状態」にあるパンダより高い。このため、いわゆる「怠け者」の人も、パンダと同列で論じることなどできない。
パンダにGPS測定装置を装着して測定した観測データによると、パンダは、一日の半分以上は、休憩状態にあり、活動状態にあっても、動くスピードは時速わずか20メートルほどだ。
だが、そんなパンダにも、「僕が怠けているのは、怠けたいからではなく、怠けざるを得ないからだ!」という悩みがある。パンダの大好物は笹であることは良く知られているが、パンダの祖先は、間違いなく肉食だった。今でも、エサに不足して飢えたパンダが山から下りてきて、民家で飼われている牛や羊を食べたという事件が時々起こる。パンダの「怠惰」は、生存競争に勝ち残る上で、仕方のない振る舞いだったのだ。(編集KM)
「人民網日本語版」2015年7月21日