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舌の上の人情花火 日本映画「深夜食堂」 (2)

人民網日本語版 2015年07月27日09:30

東京新宿歌舞伎町の狭い路地裏を舞台にした「深夜食堂」。店のメニューには「豚汁定食」しかないが、何を注文しても店長さえ良ければ注文は通る。映画に登場する女の子は、書店で眠り、大盛りの定食を平らげる。拘るのは遠い故郷の祖母の自分への期待。騙されて小さな村から都市に移り、頼る当てもない苦しい生活は彼女に硬い鎧を被せ、容易には自分の本性を見せない。店内でアルバイトをして食事代を稼ぎながら、彼女の顔には笑みが浮かぶようになり、お客と話すことを学び、自分のやりたいこともみつけていくようになる。最後の湯気立つ山芋丼から、彼女はまるで新たな命を与えられ、永久に勇気付けられているような温もりに包まれる。「深夜食堂」には取るに足らないストーリーが数多く描かれており、こうした強がりで、不器用で、一生懸命に運命に立ち向かう愛らしい人物は、実は私たちの身の回りに多くいる。ここで描かれているのは山海の珍味に押し出された家庭料理であり、食べているのは社会の辺縁を行く憂いなのだ。

日本の作品はアドレナリン過剰のアメリカ映画やメアリー・スーな韓国ドラマに包囲される中、終始特別な花を咲かせ続けてきた。淡白な叙事、シンプルな画風、遅すぎず速過ぎることなく語られる些細な人生の智恵。「深夜食堂」はその模範的存在であり、豪華で刺激的な料理に慣れてしまった現代人が作るあっさりとした、飽きの来ない後味の残る料理のようだ。(編集IM)

「人民網日本語版」2015年7月27日


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人情花火って、どう理解すればいいの?