13年にわたる長い中国生活の中で「老克」はこの地での仕事と生活にすっかり慣れ、出かける時には「滴滴打車」(タクシーを呼ぶアプリ)を使い、火鍋、水煮魚(郷土料理)、北京ダックを好んで食べる。彼からすると、中国は非常に心地よい国である。彼はこの13年の間に大きく変化を遂げた中国を見てきた。彼によると「飲食面で言えば、2002年の時は中国式のものしかなかったが、今は、すっかり国際化した。北京の多くのレストランは世界各国、各地域からやってきた優秀なシェフがいる。人が国際化を受け入れたとしても、心の中は依然として『中国』のままだ」と話す。
「老克」が最も好きな中国の映画は張芸謀(チャン・イーモウ)の「菊豆」だ。当時、彼が中国の映画を観た時、ストーリーだけでなく、その中に含まれる文化を勉強しなければならなかった。彼はアクション、コメディ、特殊効果で観客を喜ばせる大多数の米国映画とは違い、成熟した中国の監督は依然として人生観を共有する媒体として映画を捉えており、中国が持つ「意義があるだけでなく楽しさを失わない物語」は発掘する価値があり、豊富で奥深い文化的な物語を世界に向けて発信する時が来たと考えている。
中国の映画市場は巨大な潜在力を蓄えている。これも彼が最も有望と考える側面の一つだ。「私は新しい世代が娯楽に対して渇望していると感じている。映画もそのうちの一つで、「泰囧」(ロスト・イン・タイ)や「煎餅俠」(ジェンビンマン)がちょうどいい例だ」と話す。
また、彼は自身の従業員のことを「会社の95%は中国人だ。彼らは頭が良く、クリエイティブで、天才的だ。映画の制作に対しての情熱があり、努力も惜しまない。私の仕事は彼らの夢が実現するのを助けることだ」と褒め称えている。(編集JK)
「人民網日本語版」2015年8月12日