2015年8月28日  
 

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米国は一体日本の何を「歓迎」しているのか?

人民網日本語版 2015年08月28日08:16

 日本の菅義偉内閣官房長官はこのほど定例記者会見で、安倍晋三首相とオバマ米大統領が電話会談したことを明らかにした。大きな目的は「ウィキリークス」が暴露した米国による日本の政府・企業上層部への盗聴問題についての意思疎通だった。菅氏はオバマ大統領が電話会談で安倍首相の発表した戦後70年談話への支持を「重ねて表明」したことに特に言及した。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)

 菅氏の発言は嘘ではない。安倍首相が戦後70年談話を発表して間もなく、米国家安全保障会議は安倍首相が第2次大戦時に日本がもたらした傷について深い悔悟の念を表明するとともに、歴史問題における歴代内閣の立場を堅守することを約束したとして、「歓迎」の意を表明した。

 米側の態度表明と極めて対照的に、中国、韓国、朝鮮という第2次大戦で日本に侵略された国々はいずれも安倍談話について、重大な問題をある程度覆い隠し、軍国主義侵略戦争の性質と戦争責任について明確な説明をせず、被害国国民に真摯なお詫びもしなかったと考えている。

 安倍談話に対するこうした国々の強い反応に米国が注意を払わないことは不可能だ。ましてや談話発表前から安倍首相の歴史観は余すところなく示されていた。安倍首相はいわゆる「侵略定義未定論」をぶち上げ、慰安婦強制連行など軍国主義の罪を否認し、戦争の歴史に関する教科書の記述を改竄した。安倍政権は米出版社に対して、慰安婦に関する教科書の記述を改めるよう要求さえして物議をかもした。

 だが米国は安倍首相のする事なす事に対して頑として見て見ぬふりをし、明らかに誠意を欠く安倍談話に再三「歓迎」の意を表明した。米国は何を考えているのか?一体何を「歓迎」しているのか?

 まず、米国は日本が米国に一層貢献することを歓迎している。近年、西側は相対的に力が弱まり、「南昇北降」が大きな流れとなっている。米国は「唯一の超大国」としての地位を依然保持しているが、オバマ政権は対内的には多くの問題を抱え、対外的には「掌握力」が多少弱まり、一方的な武力乱用をある程度自制せざるをえなくなっている。米国は「アジア太平洋リバランス」戦略を堅持しているが、力不足であることは否定しがたい。このため地域の同盟国による責任分担を必要としている。

 日本は世界第3の経済大国であり、アジア太平洋において大きな影響力を持つ国でもあるため、米国が信頼し重んじる主要な対象となっている。


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