海外で暮らす華人は重労働を担い、沈黙を続け、じっと耐えている民族というイメージを与え続けてきた。しかし、今日そうしたイメージには変化が見られるようになり、華人の権益保護意識は向上し、権益を侵された際には勇敢に立ち上がり、果敢に声を上げるようになってきている。人民日報海外版が伝えた。
先日、豪ボックスヒルのビジネスエリアに位置するペットショップで働く華人女性店員に対し、オーストラリア人青年3人が暴行を加えるという事件が発生し、現地の華人コミュニティーで大きな波紋を呼んだ。その後このビジネスエリアには、この事件に抗議する華人らによって「ここで逃げたら、今度殴られるのは自分だ」という横断幕が掲げられ、こうした現状に立ち向かおうとする強い意志が示された。
「中国人の経済的基盤は向上する一方だが、経済的実力の向上が周囲の尊重を伴っていない。お金があってもなんの意味もない」。「耐えしのぐだけでなく、華人は立ち上がって団結しなければならない。差別のない、苦痛に耐える必要のない未来を次の世代に届けようではないか」。華人の凌江氏はそう抗議した。
華人の権益保護に向けた努力は実はこれまでにも見られている。かつて米サンディエゴ警察が訓練中に華人を侮辱する挿絵を用いたことがあったが、現地の華人が立ち上がって抗議するという出来事があった。その後アメリカ華僑華人連合会がサンディエゴ警察に抗議文を送ると共に、他の華人団体と連携してサンディエゴ警察に圧力をかけ、最終的にサンディエゴ警察が華人団体の代表を招き、事件の徹底調査と再発防止を約束した。