昨年末時点の中国の対外直接投資ストックは8826億4千万ドルで、前年末より2221億6千万ドル増加し、世界のFDI流出ストックに占める割合は2002年の0.4%から3.4%に上昇した。国・地域毎の対外直接投資ストックランキングでは、前年よりランクを3つ上げて8位につけ、初めてトップ10入りを果たした。
(3)投資先が世界の約8割の国家・地域をカバー、投資地域が集中
昨年末の時点で、中国の1万8500の国内投資家が設立した対外直接投資企業は約3万社に達し、世界186カ国・地域に分布している。中国の対外直接投資先は極めて集中しており、昨年末時点の対外直接投資ストックの上位20位に入った国・地域が全体の90%を占めた。「1ベルト、1ロード」沿線国家に対する直接投資フローは136億6千万ドルで、中国の対外直接投資フロー全体の11.1%を占めた。
(4)投資業界が多岐にわたる。第3次産業への投資フロー・ストックが7割を上回る
昨年、中国の対外直接投資は国民経済の18の業界をカバーし、第1次産業への投資フローは1.3%、第2次産業は25.3%、第3次産業は73.4%を占めた。昨年末の時点で、第1次産業への投資ストックは1%、第2次産業は24%、第3次産業は75%を占めた。投資ストックの規模が1000億ドルを上回った業界は4つで、上から順にリース・ビジネスサービス業、金融業、採鉱業、卸売・小売業だった。これらの業界の投資ストックは累計6867億5千万ドルに達し、対外直接投資ストック総額の77.8%を占めた。
(5)M&Aプロジェクトに注目、伝統的な採鉱分野の取引額が大幅に下落