米国経済は欧州や日本と異なる様相を呈している。米財務省は15日、9月末までの2015年度は、税収の増加と政府支出の減少により、連邦政府の財政赤字は約4390億ドル(1ドルは約119.3円)にとどまり、07年以降で最低の水準になったと発表した。だが米国政府は11月初旬に18兆ドルの債務上限に達する見込みであり、ジェイコブ・ルー財務長官は、「議会が債務上限の早期引き上げを行うべき。そうしなければ企業と消費者の信頼感がひどく損なわれる」と訴える。
このようなマクロデータと比較すると、先週に中国とインドネシアがジャカルタ~バンドン間の高速鉄道プロジェクトに調印したことはより具体的であり、より意義ある出来事だといえる。中国の高速鉄道にとって、さまざまな難関を越えた後に到達した今回の調印は、歴史的な飛躍だ。インドネシアと周辺諸国にとっては、このプロジェクト調印は当該地域の遅れたインフラの改善にとって参考に値する模範を提供するものであり、重要なモデル効果があるといえる。
全体的にみて、目下のグローバル経済成長の鈍化という不利な状況を逆転させるには、十分な意思の疎通と議論が必要なだけでなく、着実な歩みで行動し、持続的に休みなく前進することが必要になる。改善には、まず足元の一歩を踏み出すことだ。千里の道も一歩から。この言葉が今もなお重要な現実的な意味をもって迫ってくる。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年10月20日
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