アジア太平洋経済協力会議(APEC)第27回閣僚会議がフィリピンの首都マニラで閉幕した。2日間の会議の中で、APECを構成する21のエコノミーの閣僚が、「包摂的経済の構築、よりよい世界の建設」をどのように進めるかというテーマの下、アジア・太平洋地域の感度と影響力を拡大することについて話し合った。終了後には閣僚会議の共同声明が発表された。
商務部(商務省)の王受文副部長は17日にメディアの共同取材に答える中で、「今回の閣僚会議はアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)についてさらに話し合いを進め、会議後に発表された共同声明はFTAAPの建設をめぐって達成した一連の進展を高く評価する。現在、APECメンバーはFTAAP建設についての共同戦略研究を進めており、来年をめどにAPE首脳会議へ研究報告と政策提言を提出することを目指している」と述べた。
王副部長は中国のFTAAPに対する貢献について、「中国はFTAAPの『主席の友作業チーム』の主席の一人であり、共同戦略研究のタイムテーブルや組織の構造、カバーする内容などを率先して議論してきた。また中国は能力建設の推進で積極的な役割を果たしてきた。たとえば中国が設立したFTTAP建設のための特定基金や一部のAPEC加盟国を対象に行った能力構築のための研修などがある。またFTTAP建設に関するシンポジウムを2回開催し、FTTAP建設をめぐる各種の問題で共通認識を探ってきた」と説明した。
王副部長は、「FTTAP建設はAPEC加盟国の総意だ。オーストラリアや韓国を含むメンバーがFTA建設に貢献してきた。FTAAP建設はAPECの貿易投資自由化推進における優先的議題となっている。一定期間の努力を経て、この地域に全面的で質が高く、バランスが取れてより重要な、包摂力に富んだFTAが真に構築されることを誰もが望んでいる」と強調した。
アジア・太平洋地域は今や人口や経済規模からいっても、経済の活力からいっても、世界敬愛の舞台で重要な位置を占めている。王副部長は、「アジア・太平洋が貿易の自由化と投資の円滑化でより多くの進展を遂げることができれば、世界の他の地域に対して優れた模範的効果を上げ、世界貿易機関(WTO)の交渉推進でも重要な役割を発揮することになる」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2015年11月18日