◆煙霧の長期的な影響、SARSよりも深刻
中国工程院院士、著名な呼吸器科医の鐘南山氏は、連日の煙霧について「煙霧はSARSよりも恐ろしい。影響範囲を見ると、煙霧は人々に普遍的に害をもたらすが、SARSは一部に限られている。煙霧の影響は持続的であり、その害も持続的だが、SARSはせいぜい1年未満だ」と述べた。
鐘氏は、「煙霧は呼吸器系のほか、心血管、脳血管、神経系に影響を及ぼす。しかし真っ先に影響を被るのは、やはり呼吸器系だ。北京ではこの10年間で肺がんが60%増加した。これは驚くべき数値であり、大気汚染が非常に重要な原因と言わざるをえない。人々が感じている喉頭炎、鼻炎、もしくは目などの症状のほかに、より長期的に考えると、人体へのより重大な危害は後から来る」と警鐘を鳴らした。