日本の神社に行くと、三猿像を目にすることができる。3匹の猿が両手でそれぞれ目、耳、口を隠しており、孔子の教えが記録された「論語」にある「見ざる、聞かざる、言わざる」という叡智を示している。環球網が報じた。
多くの日本人は三猿を見て、「慎重な言動を」と自分に言い聞かせる。日本人にとって、サルは神聖で、それを崇拝し、サルが災害や病気から守り、知恵や幸福をもたらしてくれると信じている。サルは、日本人の精神的文化において、非常に重要な地位にある。
縁起がいいサル
日本神話に登場する神であるサルタヒコは、「古事記」および「日本書紀」の天孫降臨の段に登場し、天孫降臨の際に、天照大神に遣わされた瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)らの先導をしようと迎えに行った国津神。瓊瓊杵尊を安全に案内したため、サルタヒコは、行路の安全を守る神ともされている。三重県伊勢市の猿田彦神社、三重県鈴鹿市の椿大神社は、サルタヒコを祀る神社として名高い。
日本の政治の中心地・東京都千代田区永田町二丁目にある日枝神社は、大山咋神を主祭神とし、夫婦の猿神様が祀られていて、猿(えん)と縁の音が同じことから、縁結びに効くと言われ、理想の結婚相手とめぐり会うことができるようにと願う若者に人気がある。サルタヒコを祀る神社に参拝に訪れた際は、サルのお面を忘れずに買おう。サルは「去る」に通じるため、お面を戸口に掛けると、「災いが去る」、「幸福が訪れる」とされている。