その後、髪の毛を抜く頻度が高まり、最終的には毎晩髪の毛を抜かないと寝付けないほどエスカレート。もちろん、髪の毛は減る一方。外見が気になるのに、抜かずにはいられず、同女子大生は何度も泣き出したという。そして、一年前からカツラをかぶらなければならなくなり、カツラの毛まで抜くようになってしまった。家族はその時初めて問題の深刻さを認識し、精神科の受診をするようになったという。
同女子大生について、羅伏鋼・医師は「抜毛症」と診断。衝動制御障害の一種で、心理的ストレスが強くなることで、髪の毛や体毛を抜きたいという衝動を抑えることができなくなる。そして、髪の毛を抜くと気持ちが落ち着く。喫煙と同じで、吸わないとイライラし、吸うと気持ちが落ち着くのと同じだ。
羅医師は、「抜毛症の主な原因はストレス。同女子大生の母親は教師で、子供のころから厳しくしつけられ、心理的ストレスとなった。初めは、爪を噛み、その後、髪を抜くようになった」と説明し、「爪や服の袖を噛む子供がいるが、絶対に軽く見てはならない。安心感や自信に欠けている可能性が高く、エスカレートすると精神疾患を患う可能性もあるため、できるだけ早く対策を講じなければならない」と注意を呼び掛けている。
「人民網日本語版」2016年2月17日