日本のファンと交流する陳可辛監督
「最愛の子」は昨年11月に第16回東京フィルメックスで上映され、「観客賞」を獲得した。その際、陳監督は著名プロデューサーの市山尚三氏のサポートで、日本の観客と上映後の交流を行い、日本の観客の熱意に非常に感動したという。
日本側の配給会社は現在、若者の多くがインターネットで映画を鑑賞する習慣があるため、「最愛の子」の日本での上映期間を1ヵ月と計画していた。思いもよらなかったのは、上映後の評価が非常に高く、その予想を大幅に覆したことだ。是枝監督は「今どうしてもこの映画を撮らなければならない。そんな監督の切実さが全編を貫く力作。恋愛映画の名手であるピーター・チャン監督の新境地!」と評価し、ゲームデザイナーの小林氏もこの作品の構成と探求するテーマを絶賛し「前半と後半の視点切り替えに、心までも抉られることになる。その相反する『怒り』と『悲しみ』が行き場を失った『最愛の痛み』となって、観る者を打ちのめす」とコメントした。現在「最愛の子」は日本で引き続き上映されているだけでなく、上映館数も当初の10数館から49館にまで拡大し、その数は今も増え続けている。