2016年4月12日  
 

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中国人観光客が「職人の技」を好む理由とは (2)

人民網日本語版 2016年04月12日09:01

これは、南部鉄器自体の製造工程の特殊性と生産効率の関係で、生産量のアップに限界があるためだ。日本や欧州のイタリア、スイス等国々にも、南部鉄器のような伝統工芸によって作成される「職人の技」の製品はまだまだたくさんある。近年これらの製品は人気の低下という窮状から脱出し、これらを好む人々が増えていくにつれて、ファッションや文化とのコラボレーションも実現されつつある。

これはつまり、日本を訪れ買い物をする中国人観光客を含む訪日外国人消費者の、南部鉄器のような職人の技の製品を購入するブームと売上げアップは、今後数年間は継続し続ける可能性が高いという事を意味する。十数種類、数百種類、数千種類、あるいはもっと多くの南部鉄器が良く売れることで、中国の消費市場にも重大な影響を与えるだろう。中国の消費者の南部鉄器への購買欲は実際のところ職人の技や匠の精神を購入していることに他ならないからだ。

日本はかつて2度にわたる都市化、工業化の発展の波があった。工業の発展は伝統的な製造業、手工業の解体を引き起こし、急速な都市化は多くの民間手工芸技術や芸術の市場を失わせ、後継者も不足した。1970年代以降、日本の民間で、民間工芸品を振興させようとする動きが起こり、役人も一緒になって、一村一品運動(各市町村が主体的に特産品を作り、地域振興を図ろうとする運動)が提唱された。これにより日本国内で絶滅の危機に瀕していた伝統手工芸技術を救い、日本の若い世代の人々が民間手工芸の伝承に関わることを促進した。一村一品運動等の社会的な活動はその後、韓国や台湾地域、東南アジアの国々でも同様の民間手工芸復興のブームを生み出した。このブームは都市化や工業化の大波の中で、過疎化が免れない村々を救い、現地において最も貴重な価値のある資源を再生、発展させるチャンスを生み出したのだ。


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