世界文化遺産に指定されている京都の醍醐寺は仏教伝来と中日文化交流における重要な証。4年間にもおよぶ長い準備期間を経て、「菩提の世界-醍醐寺芸術秘宝展」が5月11日に上海博物館で正式に開幕する予定だ。今回の展示は中国で初の醍醐寺文化遺産の公開となる。目下、展示作業が進められている最中だ。
醍醐寺は理源大師聖宝により西暦874年に建立された。聖宝は遣唐使の僧侶・空海の流れを汲んだ教えを学んだ。空海が開宗した真言宗は日本仏教における主な宗派の1つであり、密教の一種。境内には今なお大量の仏教彫刻、絵画、仏具などが保管されている。今回、上海で公開予定の秘宝66点のほとんどが中国では唐代末期から元代にあたる日本の平安時代と鎌倉時代の仏教芸術品で、そのうち約20点は日本の一級文化遺産となっている。
醍醐寺の秘宝が日本国外で展示されるのは非常に珍しく、日本国内を除くと、ドイツで一度展示されただけなので、滅多にないチャンスと言えるだろう。展示期間は5月11日から7月10日までとなっており、その後は陝西歴史博物館に移動する予定だ。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年4月28日