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日本、ドイツ、スイスの「匠の精神」を紹介  (2)

人民網日本語版 2016年04月29日08:39

また、ドイツではエンジニアは非常に尊敬される職業であり、収入も高く、多くの人がこの職業を選んでいる。品質を命とする匠の精神が大企業から中小企業までいきわたっており、高い品質によって名誉を勝ち取り、最高品質の製品を作り続ける。いわゆる「安くて良い品」を追及することはない。

スイスの腕時計メーカーでは、すべての部品と工程、1つ1つの腕時計に対して、少しも手を抜かない完璧主義が求められる。独自の資源を持たないスイスだが、今では世界で最も豊かな国の一つだ。オブザーバーは、ここでも匠の精神が大きな役割を発揮しているとの見方を示す。高い精密度が要求される機械時計の分野で、スイスの腕時計は世界市場をほぼ独占している。ある腕時計に至っては700~800の部品を必要とし、最高級の職人でも年に1つしか作れないものもあるという。

実は、中国にもかつては匠の精神が存在したという証拠が存在する。

「荘子」の中に「庖丁解牛(ほうていかいぎゅう)」という故事がある。丁という名の料理人が梁の恵王のために牛を解体して料理することになった。彼が手を触れる場所、肩をもたせかける場所、足を踏ん張る場所、膝を乗せる場所でことごとく肉と骨が離れる音がし、刀を刺す音がますます大きくなり、その音は心地よいリズムとなった――。

これはもちろん伝説に過ぎないが、この故事の背景には常に最高を目指す技の追求があり、今の中国にも連綿と受け継がれる精神の財産だ。輝かしい中国文明をさかのぼると、巧みな技と精密で凝った細工を誇る逸品が無数に存在する。これらも匠たちが数十年をかけて作り上げてきたものだ。こうしたあくなき追求は、量と低コストばかりを追い求める過程で一度は軽視されていた。現在、このような精神が再び活気を取り戻しつつある。(編集SN)

「人民網日本語版」2016年4月29日


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