UBS銀行が2015年に行なった調査では、香港地区の会社員は毎週50時間以上働いており、世界でも労働時間が最も長い都市の1つだという。非常に長い労働時間と煩雑な業務内容が彼らの心身を疲弊させており、早急に休息が必要な状態だ。高層ビルが林立し、停まることなく動き続けている香港地区の金融中心地、中環(セントラル)で、このニーズを見つけた人がナップラウンジを開店し、ホワイトカラー向けに昼に小休止できるスペースを提供している。
静かな環境、抑えられた照明、心地よい音楽、リラックスできる香り…取材のため、中環にあるこの店を訪れるとすぐにその特別なしつらえに気づいた。店内には全部で13部屋の独立したリラックスルームがしつらえられており、それぞれのルームの面積は5平方メートルから10平方メートルほどでさほど広くない。室内にはS字型の長椅子とベッドサイドテーブルが置かれ、テーブルの上にはタブレットPCや雑誌、アロマが並んでいる。客はここで音楽を聴いたり、昼寝をしたり、リラックスすることで疲れた身体と心を回復できる。
劉嘉偉総支配人は取材に対し、「会社員の多くが会社の近所に昼休み中、少しリラックスしたり休憩できるプライベートスペースを持ちたいと思っていることを知ったので、ナップラウンジという考えが芽生えた」と話す。彼は、店内には15分58香港ドル(約800円)、30分88香港ドル(約1200円)、45分108香港ドル(約1500円)、60分128香港ドル(約1700円)という全部で4タイプの昼休みセットを設けている。部屋のタイプはノーマルクラスとファーストクラスの2タイプに分かれており、主な違いは部屋の大きさだという。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年5月6日