電気スタンドといくつかの小道具が散らばる古びた修理台に虫メガネを付けた王国達師匠が一日中向き合っている。このほど、浙江省杭州市の街角に佇む無名の時計修理店を取材した。6平方メートルほどの小さな店だが、その名を慕って大勢の客が毎日ここを訪れている。
この店舗の店主である王師匠(60)は小学校を卒業すると父親から時計修理の技術を学び始め、今年で43年になる。広げた手のひらにできた分厚いタコは来る日も来る日も時計に向き合ってきた彼の動かぬ証だ。
数々の時計は商業施設の専用カウンターに持ち込んでもよくわからない問題でも、彼は店の中で全てを解決することができる。
40年余りの時計修理で王師匠は、もともと日常消費財から身分の象徴までになった時計をずっと見守ってきた。時代の発展に伴い、時計の製作技術が日々進歩し、修理の難度も絶えず高まっている。しかし王師匠は、「いくら複雑になっても原理は変わらない。これは忍耐力ときめ細かさの試練でもある」と話す。
将来設計に言及すると王師匠は、「自分の時計修理技術をより大勢の身体障害者に伝授し、彼らの自立にに繋げたいと願っている」と話す。(編集JK)
「人民網日本語版」2016年5月13日