山極総長は「日本の現代の大学生はITツールやネットワーク、SNSなどに頼りがちで、実際の学習や生活が小さなコミュニティに限定され、内向的な傾向にある。これが偏ったり極端な見方をますます多くしてしまう。このため、学生のためにさらに一歩進んだ社会実践、対話と国際的な研修、実習のチャンスを与え、学生の野性味あふれるワイルドな精神を奨励し、積極的に自ら探索し、真の意味での知恵を養ってほしい」と考えている。
中国の大学は積極的に産業の要求に応じて動いており、その点、日本の産学連合はやや立ち遅れている。一流大学は基礎研究を固守し、国際的な競争を最大の課題とする企業は個別に大学卒業生を雇い、改めてトレーニングをしたり、資金を投じて海外の大学に留学させニーズを満たしている。
そこで、京大は現在産学連携の強化に尽力している。一方では企業に対し、積極的に基礎研究の重要性を紹介し、より多くの支援を勝ちとるよう努力し、もう一方では学生たちにもより多くの企業からの実習の機会を提供している。山極総長は最後に「しかしながら基礎研究はイノベーションにとっても最も重要なもの。基礎研究と企業のニーズをうまく結び付けられれば、きっと新たなイノベーションの成果を得られると思う」と語った。(編集TG)
「人民網日本語版」2016年5月16日