いわゆる粗離婚率とは何かという疑問について、中国人民大学社会・人口学院の■振武院長(■は曜のつくり)は「統計学的に言えば、ここでいう『粗離婚率』とは、ある一定期間における総人口に対する離婚件数あるいは離婚したカップル数の比率を指す。『粗離婚率』と言われる理由は、離婚率を計算する際、厳格な意味で、分母は総人口ではなく既婚者数であるべきだが、既婚者数の統計を取ることが困難であるため、代わりに総人口を採用していることによる」と説明している。
○なぜ婚姻が破たんする傾向が増えているのか?
中国の離婚率が急上昇している原因について、■振武院長は、以下のような見方を示した。
「まず、もともと全体的な離婚率が低かったことと関係がある。離婚率はこれまで、ずっと低い状態が続いていたため、いったん増加傾向を呈すると、非常に目立ってしまうという一面がある。また、中国経済社会の各方面における変化や世論の環境、社会通念の変化とも関係がある」。
「以前は、結婚を維持できる環境は非常に安定的で、結婚そのものもかなり安定していた。だが、約10年前から、中国の経済社会に大きな変化が生じ、各種社会環境もそれに伴い大きな変化が生じた。そしてこれらの変化は、結婚を安定させる条件に衝撃を与える結果となった。たとえば個人の経済的地位に急激な変化が生じ、社会的な立場にも変化が起こった。これに加え、人口流動率がますます高まり、これらの変量の中で、婚姻の安定性が崩れてきたのだ」。
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