日本のスーパーに行ってみると、野菜が入っているパッケージなどに、カラーの写真が貼られているのをよく目にし、とても興味深い。もちろん、そこに映っているのは野菜ではなく、生産者の写真だ。会心の笑みで映る農家の人が持っているカゴには取れたての野菜が入っている。生産者の名前入りの写真が貼られていることもある。日本では、そうすることで、消費者が生産者を信頼し、安心して野菜を買うことができるようになると考えられている。
その他、パッケージに二次元コードが貼られている野菜もある。スマホでそれをスキャンすると、生産者のサイトにつながり、野菜の栄養成分や生産環境、どんな肥料を使ったかなどの情報を見ることができる。まさに、行き届いたサービスだ。
日本政府も、国産食品に対して、徹底した安全検査を行っており、ほとんどの食品企業が高い自律性を保っている。なぜなら、一旦スキャンダルが起きると、企業にとっては致命的な打撃となるからだ。
2000年、大手乳製品メーカー・雪印が、消費期限切れ牛乳を回収し、加工用原料として再利用していたことが明るみになり、日本中に衝撃が走った。75年の歴史を持つ老舗メーカー・雪印は、それまで消費者の信頼を得ていたものの、このスキャンダルで、ブランドに対する信頼は崩れ落ちた。
雪印は、日本の各スーパーから全品撤去し、すぐに記者会見を開いて消費者に誠意を込めて謝罪したものの、許してもらうことはできなかった。そして、社長が引責辞任に追い込まれても、日本の国民の雪印に対する悪感情はなくならず、結局01年に、雪印は5工場を閉鎖し、社員1千人余りを解雇するなど、取り返しのつかない損失を出した。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年7月25日
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