このほど、中国共産党中央弁公庁及び国務院弁公庁により、「インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)推進行動計画」が発表された。各地域の各部門はそれにしたがって計画を実行へ移し始めている。
▽スケジュール
「行動計画」によると、現在から5-10年以内に、次世代のインターネット技術システムと産業生態を形成させ、世界最大規模のIPv6商業用ネットワークを構築し、次世代インターネットが経済、社会などの各領域との関係を深め、世界の次世代インターネット発展の主な動力となる見通しだとしている。
2018年末には
市場が駆動する良質な発展環境が初歩的に形成され、IPv6のアクティブユーザーの総数は2億人に達し、インターネットユーザーの総数の20%以上を占めると同時に、以下の領域においてIPv6を全面的に支持する。
その領域とは、国内においてユーザー数上位50位の商業ネットワーク及びアプリ、省級とそれ以上の政府部門及び国営企業の対外ネットワーク、中央と省級の新聞及びテレビメディアのネットワーク、工業ネットワークなどの新興領域のネットワーク及びアプリ、ドメインサービス企業、トップレベルドメイン運営機構、ドメイン登録サービス機構のDNSサーバ、超大型インターネットデータセンター(IDC)、上位5位のコンテンツデリバリネットワーク(CDN)、上位10位のクラウドサービスの約50%の商品、バックボーンネットワーク、バックボーンネットワーク間の関連ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークとアクセスネットワーク、広播映画局のバックボーンネットワーク、LTEネットワークとその業務、新規インターネット設備、固定端末、携帯情報端末などがある。
2020年末には
市場が駆動する良質な発展環境が整いつつあり、IPv6のアクティブユーザーの総数は5億人に達し、インターネットユーザーの総数の50%以上を占め、新規インターネット設備は私有のIPv4を使用しなくなり、以下の領域においてIPv6を全面的に支持する。
その領域とは、国内においてユーザー数上位100位の商業ネットワーク及びアプリ、市級とそれ以上の政府部門の対外ネットワーク、市級とそれ以上の新聞及びテレビメディアのネットワーク、大型インターネットデータセンター、上位10位のコンテンツデリバリネットワーク、上位10位のクラウドサービスの全部商品、広播映画局のネットワーク、5Gネットワークとその業務、新規固定端末と携帯情報端末、国際通信出入口などがある。
2025年末には
中国のIPv6インターネット規模、ユーザー規模、及びデータ通信量の規模が世界一位になり、インターネット、アプリ、端末において全面的にIPv6を支持し、次世代のインターネットシステムの建設に向けて穏やかにグレードアップし、世界レベルで先進的な次世代のインターネット技術産業システムを築き上げていく。
▽路線図
アプリを切り口や突破口とし、ユーザーが多く、広く使われている典型的なインターネットアプリのIPv6グレードアップの強化に重点を置き、IPv6に基づく特色のあるアプリの革新を強化し、ネットワークと端末が共に発展するよう牽引する。モバイルネットワークのグレードアップと固定的なネットワークの発展のチャンスを掴み、ネットワークの全面的なグレードアップを実現させる。新規ネットワーク設備、アプリ、端末が全面的にIPv6を支持し、次世代のネットワークがスムーズにグレードアップすることを実現する。
▽重点作業
2017-2018年の重点作業には、国内のトップインターネット企業が主流のインターネットアプリのIPv6アップグレード計画の作成と発表を支持し、第13次五カ年計画(2016-2020年)期間の作業スケジュールを明確にすること;企業が主流のインターネットポータルサイト、ソーシャル、動画、EC、検索エンジンやゲームなどのアプリでのIPv6改造を促進し、国内のユーザー数上位50位のビジネスサイト及びアプリにIPv6が接続できることを支持すること;国産主流のインターネットブラウザ、メール、ファイルのダウンロードなどのアプリが全面的にIPv6を支持するように推進することが含まれる。
初歩的に国家電子行政事務ネットワーク、及び中央各部、各省政府のポータルサイトの改造を完成する。中央企業のポータルサイトや大衆に向けたオンラインサービス窓口の改造を完成し、企業の生産管理情報システムなどの内部ネットワークとアプリのIPv6改造を加速する。典型的な業界と重点企業を選んで工場企業のネットワーク改造を行い、工業インターネットアプリを革新し、工業インターネットIPv6の標準的なシステムを構築する。
▽ネットのセキュリティ
現存するネットセキュリティ保障システムをグレードアップし、IPv6アドレスとネット環境への支持能力を高める。IPv6に対するネットセキュリティレベル保護、個人情報保護、リスクアセスメント、通報警戒、ディザスタバックアップとディザスタリカバリなどの作業を行う。IPv6環境での工業インターネット、モノのインターネット、クラウドコンピューティング、ビッグデータ、人工知能(AI)などの分野でのネットセキュリティ技術、管理とメカニズム研究作業を行う。
▽先端技術
IPv6の技術標準システムを引き続き完全化させ、IPv6に基づくネットルーター、ネットフィルター、ネット管理、ネットスマート化、ネットバーチャル化及びネット安全などの核心技術の研究開発を強める。IPv6を支持するネットワークプロセッサ(NP)、組み込み式オペレーティングシステム(EOS)、重要アプリ、端末とネット設備、安全設備とシステムなどの核心設備システムの研究開発を加速する。次世代インターネットの新型システム構造とコア技術革新を強め、ネット設備の発展方向を模索する。国家将来のネット試験設備の建設を加速し、積極的にネット新技術、新アプリの試験検証を展開する。(編集HQ)
「人民網日本語版」2017年11月29日
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