コンビニ大手・ローソンは23日から、スマホに専用アプリをダウンロードして、商品のバーコードをスキャンすれば店内のどこでもセルフ決済が可能になるサービス「ローソンスマホペイ」の実証実験を始めた。対象は東京都内の3店舗だ。ただ、日本では現金を使う人が依然として多く、この決済方法がどの程度、人手不足の解消につながるかなどはまだ未知数だ。新華網が報じた。
23日午後、実験対象となっている東京都中央区にあるローソンに行ってみると、ダウンロードした専用のアプリを開き、店舗を選べば、バーコードをスキャンして商品を購入できるようになっていた。商品を選び、一つずつバーコードをスキャンしていくと合計額がスマホに表示され、クレジットカード、楽天ペイ、Apple Payのいずれかを使ってアプリ上で代金を支払うことができる。そして、最後に、店の出口に設置されている専用機器で、決済後スマホに表示されているQRコードをスキャンすると店を出ることができる。
ローソンのマーケティング本部長・野辺一也氏は取材に対して、「コンビニで一番忙しい時間帯は早朝と正午。レジの前に長蛇の列ができるとお客さんは買い物に時間がかかってしまい、急いでいるため買い物をあきらめる人もいる。そうなると、店にとっては機会ロスとなってしまう。ローソンスマホペイを導入することで、お客さんは列に並ぶ必要がなくなり、店内のどこにいてもセルフ決済ができる」と説明した。
また、「レジの前にできる列の解消につながるだけでなく、お客さんの少ない深夜のレジの店員の負担を軽減し、多くの時間を商品棚の整理などに使い、日中の営業の準備をすることもできる。また、セルフレジなどの設備もいらないため、コストが低く、店内の空間が狭くなることもない。年内をめどに、全国の必要な店舗すべてに導入できるようにしたい」とした。
ただ、このサービスがどの程度ローソンの期待通りの役割を果たすかは今後の進展を見守らなければならない。多くの消費者は依然として現金を好み、スマホも十分には普及していないため、このサービスにとってはそれらの点が足かせとなりそうだ。
野辺氏によると、日本のローソンにおいては現金決済が80%を占め、クレジットカードを含む非現金決済は20%にとどまっている。また、セルフ決済はスマホを持っていることが条件となるサービスだ。
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