日本の福岡アジア文化賞委員会は30日、第29回アジア文化賞の大賞に中国の映画監督・賈樟柯(ジャ・ジャンクー)氏を選出したことを明らかにした。新華社が伝えた。
同委によると、「賈氏は21世紀の中国を代表する映画監督。故郷の山西省をはじめとする地方の都市を舞台に据え、急激な経済発展がもたらした社会的歪みの中で苦悩しながらもしたたかに生きる市井の人々、とりわけ若者たちが抱える閉塞感や希望を等身大に描いた数々の作品で、中国のみならず世界的に高く評価されている」という。
福岡アジア文化賞とは、日本の福岡市がアジア文化を発揚するために1990年に創設したもの。アジア文化を保護・振興し、アジアの人々が相互に学び、幅広く交流するための基礎を築くことが狙いだ。大賞、学術研究賞、芸術・文化賞が設けられ、今年の学術研究賞には日本の末廣昭氏、芸術・文化賞にはインドのティージャン・バーイー氏が選ばれた。
3つの賞の中で最もウェイトの大きい大賞の選出基準は、「アジアの固有かつ多様な文化の保存と創造に貢献し、その国際性、普遍性、大衆性、独創性などにより、世界に対してアジアの文化の意義を示した個人または団体」としている。賈氏以前に大賞を受賞した中国人には、社会学者の費孝通氏、考古学者の王仲殊氏、映画監督の侯孝賢氏、張芸謀氏、許鞍華氏、作家の莫言氏がいる。また作家の巴金氏は第1回創設特別賞を受賞している。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年5月31日
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