2018FIFAワールドカップ(W杯)ロシア大会に中国は出場できなかったが、W杯への情熱で中国人は他国を上回っている。旅行予約サイト・携程旅行網がこのほど発表した「2018年W杯ロシア観光消費報告」によると、W杯開催期間中に中国人観光客10万人がロシアを観光や観戦で訪れ、国別で3位になり、ロシアに30億元(1元は約17.0円)の収入をもたらす見込みだ。「中国青年報」が伝えた。
中国はロシアにとって最大の観光客供給源だ。観光目的でロシアを訪れる外国人観光客の中で、中国人は何年も続けて人数で首位に立っている。データをみると、17年にロシアを訪れた中国人観光客はのべ147万人に達し、ロシアの各分野にもたらした収入は18億ドル(1ドルは約110.7円)を超えた。
携程の海外ツアー部門の責任者・肖吟元さんは、「航空機の輸送能力をみると、現在、中国からは毎日直航便約20便がロシアに飛んでおり、1便あたり200座席で満席だとすると、一日に4千人がロシアに入国することになる。人気都市への路線の多くは平均搭乗率が90%を超える。乗り換えてロシアに向かう人もいる。中国のサッカーファンと観光客はロシア大会とロシア観光の主力になる可能性が高い」と話す。
統計によると、携程1社だけで、今回のW杯期間には団体旅行、個人旅行、オーダーメイド旅行、現地オプションで5千人以上の申込みがある。4年前のブラジル大会の時の10倍以上だ。
W杯の公式市場調査機関が行った世論調査によると、中国の回答者のうち87%が、「W杯に注目する、観戦する」と答えており、ロシア、ブラジル、イタリア、米国などを上回った。国際サッカー連盟(FIFA)がまとめた最新のデータでは、中国はグループリーグに進めなかったものの、中国国民が購入した試合のチケットは4万251枚で世界9位だった。また中国のスポンサー企業に割り当てられたチケットがあり、通常の観光客の存在もあり、W杯期間には10万人を超える中国人観光客がロシアを訪れるとみられる。
中国人観光客はW杯期間にロシアの収入にどれくらい寄与するだろうか。携程の予測では、ツアー料金、W杯のチケット、現地での消費などを合わせると、開催期間に中国人観光客はロシアで一人あたり3万元以上を消費するとみられ、人数を10万人とすると、ロシアでの消費額は累計30億元に上ることになる。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月21日
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