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中国、元慰安婦の曹黒毛さんが死去 残り15人に

人民網日本語版 2018年08月03日10:24

曹黒毛さんの後ろ姿(映画「大寒」の微博公式アカウントの画像)。

「慰安婦」をテーマにした映画「大寒」の微博(ウェイボー)公式アカウントは7月31日、元慰安婦の曹黒毛さんが亡くなったと発表した。これにより、中国大陸部で生存する元慰安婦はわずか15人となった。中国新聞網が報じた。

7月31日の取材で、曹さんは同月24日午前10時ごろ、山西省盂県にある自宅で亡くなったことが分かった。享年96歳だった。

曹黒毛さん(映画「大寒」の微博公式アカウントの画像)。

中国「慰安婦」問題研究センターのセンター長を務める上海師範大学の蘇智良教授は取材に対して、「今年7月に新たに確認された元慰安婦の姉妹2人を加えて、中国大陸部で登録されている元慰安婦は残り15人となった」と明らかにした。

ここ35年、「中国慰安婦民間調査の第一人者」と呼ばれている張双兵さんは、元慰安婦の女性が亡くなるたびに、哀悼の言葉を書いており、曹さんについては、「曹さんが亡くなり、本当に心が痛む。無念を晴らすことができず、申し訳ない」としたほか、「1941年秋、19歳だった曹さんは旧日本軍に捕まり、兵士の相手をさせられて二度も妊娠した。二度目の妊娠では出産したものの、曹さんの母親が赤ちゃんを川に捨てた。その後、子供を産めない体になった曹さんは老後に子供を2人引き取り、ようやく安らかな晩年を送れるようになった」と悲惨な境遇を説明する。

今年の春節(旧正月)を過ごす曹黒毛さん(映画「大寒」の微博公式アカウントの画像)。

これで、張さんが35年の歳月をかけて調査してきた元慰安婦127人全員がこの世を去った。

「元慰安婦の無念を晴らすために、今後も労を惜しまず、力を尽くしていきたい。日本政府と徹底的に戦い、死者の霊を慰めたい。曹さん、安らかに眠ってください」と張さん。

計画から完成に至るまで6年の歳月を費やし、元慰安婦127人を取材してきた映画「大寒」は、今年1月の節気・大寒の日に公開されたが、他の作品の上映との兼ね合いから興行収入は143万1千元(約2347万円)にとどまった。ただ、今月14日に中国全土での再上映が予定されている。(編集KN)

「人民網日本語版」2018年8月3日

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