多くのECプラットフォームが営業販売戦略の観点から、付加価値の高い「エリートユーザー」の育成に照準を合わせるようになり、会員サービスなどを通じて、各ECブランドに対するユーザーのロイヤリティ(忠誠度)向上を試みる。
アマゾン中国法人の顧凡副社長は、「我々が気づいたのは、消費者が『ダブル11』で何を買うべきか、『ブラックフライデー』で何を買うべきかをわかっていることだ。『ブラックフライデー』の消費者はブランドや品質をより追求する人が多く、ファッションや健康に関する商品を好む傾向がある。こうした高級志向の消費者にみられる共通の特徴は、正規品、品質、海外ブランドに対して非常に独特のニーズがあるということだ」と話す。
アマゾン中国が市場調査会社・数字110と共同で行った調査研究によると、回答者の70%以上が、「まもなく訪れる『ブラックフライデー』の一大キャンペーンで2千元以上使う予定」と答え、このうち約80%が、「『ブラックフライデー』で商品を選ぶ時に最も気にするのは商品の品質とブランドの知名度」と答えたという。
▽消費高度化の現在
英国で代理購入事業を手がける李さんの話では、「自分の経験から言うと、海外の『ブラックフライデー』でセールに最も力が入るのは個別の品目やブランドで、クリスマス前のセールはより力が入る。よって『ブラックフライデー』期間に買い物する中国の消費者は『ダブル11』の中心を担った消費者とはやや異なると思う。海外代理購入は価格コストと時間コストが高くなるが、『ブラックフライデー』の消費者が本当に欲しいと思うのは中国では買えないものであり、必ずしも価格が安い商品ではないかもしれない」という。
越境ECサイト・網易考拉の関係責任者も、「消費者は『ブラックフライデー』期間と『ダブル11』期間でそれぞれ別の消費行動をみせる。『ダブル11』期間には大量に購入する傾向があり、化粧品、ベビー・マタニティ用品、サプリメント、パーソナルケア製品といった定期的に消費する商品が売れる。一方、『ブラックフライデー』期間には、消費者の消費行動が世界市場とよりシンクロし、世界最新の商品を追い求める傾向があり、海外市場と同時発売される新製品やギフトセットの人気も非常に高い」と説明する。
顧氏は、「今の中国の消費者は『ダブル11』と『ブラックフライデー』は第4四半期に必ずやって来る別々のショッピングイベントだと知っており、あらかじめ買い物の計画を立て、サイフの準備をすると信じている」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年11月22日
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