南開大学の郭東昇氏が率いる研究チームはこのほど、独ミュンスター大学の教授と協力し、2世代のタンパク質超分子を「国際結婚」させ、新たな融合体を形成した。この融合体は神経細胞内のタンパク質線維化の抑制で高い効果を発揮する。この研究成果は最新の「ネイチャー・ケミストリー」に掲載された。アルツハイマー病などの神経衰弱症の予防に新たな超分子プランを提供した。科技日報が伝えた。
神経細胞内のタンパク質の間違った折り重ねにより形成されるアミロイド線維化は、アルツハイマー病などの各種神経性疾患を引き起こす要因だ。タンパク質の線維化の抑制は、これらの疾患を治療する主要プランの一つだ。その重要な基礎となるのは分子識別で、治療効果を高め毒性と副作用を弱める。受容体の人工合成の設計により標的となるタンパク質の選択性と強制的な結合を実現することは、同分野で解消が待たれる重要な科学問題だ。
郭氏が率いるチームは長期的に第3世代超分子主体「カリックスアレーン」の研究に従事している。ミュンスター大学の教授は長期的に第2世代超分子主体「シクロデキストリン」の研究に従事している。国際研究チームは実験中、この2世代の超分子を「結婚」させ、新たな家庭(融合体)を形成させようとした。細胞実験により、この融合体はアルツハイマー病関連タンパク質に対してナノモル級の結合能力を持ち、良好な選択性を持つことが分かった。アルツハイマー病関連のタンパク質の線維化を抑制し、線維化されたアミロイドを溶かすことができる。アルツハイマー病の予防と治療の高い将来性を持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年11月28日
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