難易度とパフォーマンスに基づいて魏准教授が採点
適切な出場者が選出された後、科学顧問チームは、各種目の難易度を決める。劉教授によると、難易度が0の場合は、普通の人でも短期間の訓練を受ければ達成可能で、1-5の場合は、普通の人でも長期間の訓練を受ければ達成可能、6-10の場合は、天性があり長期間の訓練を受ければ達成可能であることを示している。このポイントは、専門グループが番組全体に提供している科学的根拠となる。特筆すべきは、視聴者参加型の同番組は、厳粛な科学研究ではないという点だ。そのため、一定の自主権がある魏准教授は、出場者のパフォーマンスを観察して、ポイントを出すという。この方法に関して、劉教授は「出場者はよく、思いがけないパフォーマンスを見せてくれる。例えば、シーズン1の『魔方壁(2枚の非常によく似た絵を見比べて、違いを見つける)』という種目では、スタジオの光の屈折が強く、色を見分けるのが難しかっただけでなく、フラットなステージを要求していたのに、フラットではなかった。そのため、難易度が上がった。シーズン4の、水中で目隠ししながら記憶だけを頼りにルービックキューブを組み立てるという種目では、水圧に加えて、酸素不足と心理的なプレッシャーにも直面しなければならない。出場者は、強い競技型心理素質を有していなければならず、ポイント加算の対象となる」と語る。
本当の天才は人格的特質も優れている
あるネットユーザーや視聴者からは、「各種目に挑戦する前に、出場者は練習しているのでは」との疑問の声も寄せられている。この点、劉教授は、「私が注目するのは天才の研究。私が番組に参加しているのは、視聴者に各出場者の独特な部分に目を留めてほしいから。我々は『天才』を間違って理解していることがある。天才とは『万能』という意味ではなく、訓練を通して才能を開花させるということ。例えば、目を見張るパフォーマンスを見せてくれた鄭千才さんは出演前、自分でもどれぐらいのパフォーマンスを見せることができるか分からなかった。専門家が、鄭さんには視覚上にスバ抜けた能力があることを発見し、「魔方壁」の違いの見破り方を告げてから、何度も自分で練習し、番組の中で『最強大脳』をパーフェクトに見せてくれた」と語る。
そして、「この番組に参加しているのは、研究を通して、本当の意味で創造性に富む人材を発掘し育てたいから。『中国宇宙開発の父』と呼ばれる中国の航空力学研究者・銭学森氏は8年前、『なぜ中国の学校は傑出した人材を育成できないのか』と中国の教育事業発展に疑問を投げかけた。大学入試試験で優れた成績を残し、中国最高峰の清華大学や北京大学に入学できた人は全て想像力に富む人材と考えている人もいる。実際には、大学入試試験などの試験は、知能指数(IQ)を測るだけで、創造力とは程遠い。天才になるための必要要素は、天才的な人格的特質。例えば、プレッシャーに対処したり、感情をコントロールしたりする能力のほか、持久力や創造力などが必要。IQが高ければそれでいいというわけでは決してない」と指摘する。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年3月28日