春は気候の変化が激しい季節で、この時期の養生にも科学的な方法が必要である。中国医学では、春は養生の最も重要な時期だと考える。中国医学では春の養生で「陰、陽、気、脳、脾、胃、腎、熱」の8つのポイントを重視する。中国医学の専門家に春の養生の8つのポイントを聞いた。
(1)養陽
春と夏は自然で気温が上昇し、「陽気」が徐々に盛んになる時期だ。この時期の養生では「養陽」を重視することで季節の変化に順応できる。春には人体の「陽気」が生じる特徴をふまえて、温性の食物を選ぶなど平補(均等かつ穏やかに補う)と清補(清涼感があって、体を潤す)の飲食を心がけるとよい。平補の飲食は健康な人と体の弱い人に向いており、蕎麦や薏苡仁、豆乳、緑豆、リンゴ、ゴマ、くるみ等である。清補の飲食とは梨やハス、ナズナ、百合など涼性の食物を煮て食べるとよい。