国防白書:中国の武装力の多様な運用 (9)
--中華人民共和国国務院新聞弁公室 2013年4月 ■常に怠りなく戦闘準備状態を維持する
戦闘準備は、軍隊が作戦や戦争以外の軍事作戦の任務を遂行するために行う準備活動、警戒活動であり、軍隊の全局的、総合的、経常的な業務である。戦闘準備の水準を向上し、常に戦闘準備を怠らない状態を維持することは、さまざまな安全脅威に効果的に対応し、多様な軍事任務を完遂するための重要な保障である。人民解放軍は正規の戦闘準備の秩序を確立し、戦争に備えるインフラの整備に力を入れ、的を絞った戦闘準備訓練をりっぱに行い、戦闘準備当直と国境警備・海上防衛・防空面のパトロール勤務を綿密に計画、実施し、作戦と戦争以外の軍事作戦の任務遂行に常に備えている。部隊は任務遂行の必要に応じて戦闘準備に入り、戦闘準備のレベルは警戒の程度によって低いほうから3級戦闘準備、2級戦闘準備、1級戦闘準備となっている。
陸軍部隊の日常の戦闘準備は、国境地帯の正常な秩序を保ち、国の建設成果を固めることに重点を置き、作戦指揮機関と指揮情報システムに依拠し、戦闘準備当直にかかわる各要素の統合に取り組み、作戦区域の合同当直のモデルを模索し、連隊以上の作戦部隊の戦闘準備当直システムの総合的整備を推し進め、常態化した体制や仕組みによって戦闘準備の着実な実施を保障し、さまざまな戦略的方向を結び、多種類の兵種が連合し、作戦保障が一体化した戦闘準備体系の配置ができあがり、即刻出動し効果的に対応できる良好な状態を終始保っている。海軍部隊の日常戦闘準備は、国の領土主権と海洋権益を守ることに重点を置き、効率的な用兵、体系的パトロール、全域に及ぶモニタリングという原則を踏まえて、常態化した戦備パトロールを組織、実施し、関連海域での軍事的プレゼンスを保つ。各艦隊は年間を通じて必要な数の艦艇を出し管轄区域内をパトロールさせ、航空兵の偵察・パトロールを強化し、さらに必要に応じて機動兵力に関連海域をパトロール、警戒させる。
空軍部隊の日常の戦闘準備は、国土の防空に重点を置き、平時と戦時の一体化、全域反応、国土全域到達という原則を貫き、鋭敏かつ高効率な戦闘準備状態を保つ。常態化した空中警戒パトロールを組織し、空の異常・不明事態を速やかに調査し、確かめる。空軍指揮警戒当直システムは、空軍指揮所を中心とし、部隊指揮所を基礎とし、航空兵、地上防空兵などの作戦当直兵力によって支えられている。
第二砲兵は平時に適度な警戒状態を保ち、平時と戦時の結合、常に準備を怠らず、随時作戦可能という原則を踏まえて、戦争に備えた関連施設の建設に力を入れ、要素が統合され、機能がそろい、鋭敏かつ高効率な作戦当直体系を構築し、緊急時の部隊の迅速な対応を確保し、戦争の脅威と突発事件に効果的に対応する。国が核の脅威を受けた際は、核ミサイル部隊は中央軍事委員会の命令によって、警戒レベルを高め、核による反撃の準備を整え、敵を威嚇し中国に対する核兵器の使用を抑止する。国が核攻撃を受けたときは、ミサイル核兵器を使用し、単独あるいは他の軍種の核戦力と共同して、敵に対し断固たる反撃を加える。通常ミサイル部隊は平時と戦時の転換を速やかに完成し、通常の中長距離ピンポイント攻撃の任務を遂行することができる。
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