中国で増えるエリート同士の別居婚 (2)
「春節(旧正月)や国慶節(建国記念日)の連休で帰宅すると、妻は自分がわざと悶着を起こしたことを認めて詫びたが、もはや2人の間に信頼関係はなくなっていた。深い愛で結ばれた夫婦の間に、憶測や懐疑しか残っていない状態になれば、その時は結婚生活が本当に終わる時だ。私と妻は現在、円満に離婚できるよう、話し合いを進めている。ここまで来てしまうことは、何としても避けたかったが、もはやどうしようもない」
■慣れない環境が原因で4年に及ぶ別居婚 その後、重慶で再び同居
重慶人の張氏は、大学で同級生だった江蘇省出身の女性と結婚した。結婚後、張氏は北京で仕事を続けたが、妻は北京の気候や速すぎる生活のペースにどうしても慣れることができず、一人で江蘇省に戻った。このようにして、夫婦の4年近くにおよぶ別居生活が始まった。
自らの別居婚体験について、張氏は以下の通り語った。
「北京と江蘇との別居生活は、本当に苦しく辛かった。両地のカルチャーギャップも加わり、どうでもいいような些細な事が原因で、顔を真っ赤にして言い争ったものだ。4年間の別居生活で、妻に多大な苦労をかけた。自分が妻のことを十分に理解していなかっただけではなく、物事の道理を分かっていないと妻を責めた。私は妻のあら探しをし、それを直そうと躍起になっていたのだ。その後、私は重慶に戻って仕事をしようと決め、今はまた一緒に生活している」
「風雪に耐えた4年間を経て、私は多くのことを学んだ。物理的距離というハンディがある2人にとって、最も重要なのはお互いを信頼する心だ。私は、妻の私に対する信頼と理解に大変感謝している。そして、妻と一緒に暮らすことができる2人の日々を心から大切にしている」