全米旅行協会(NTA)が主催する国際観光フェア(2014)が5-9日、米シカゴで開催された。NTAのロジャー会長は取材に対して、世界の70カ国以上から約7000人が同フェアに訪れ、うち、中国からはバイヤー100人以上が参加し注目を集めたことを明らかにした。ロジャー会長は、数年後には中国人観光客数が他の全ての国からの観光客の和と同レベルになると予想した。また、中国人観光客が取得できる1年マルチの査証(ビザ)を5年マルチに調整するほか、面接の方法もインターネットの動画を通して行い、さらに、中国と結ぶ航空路線を増加させるよう関連の部門を促しているという。人民日報海外版が報じた。
米公式観光機関・ブランドUSAの統計によると、米国を訪問した中国人観光客は12年には140万人、13年には178万人に達し、4年連続で10ポイント以上の増加を見せている。14年は200万人に達すると見込まれている。また、中国人観光客が米国で消費した金額は13年、前年比12%増の98億ドル(約9800億円)に達した。
例年の同フェアに比べて、今年は「中国の要素」がより鮮明になっていた。まず、入口の左側の目立つ位置に、「中国」と書かれたインフォメーションカウンターが設置されていた。また、ブランドUSAは中国の国旗を掲げたデスクで中国のバイヤーを接待した。6日、NTAは、中国のバイヤーを対象にした説明会を開催し、米国の複数の部門を責任者らが、米国市場のPRを行った。多くの米国のサプライヤーがブースに中国語版の資料を並べていた。例えば、ロサンゼルスの観光名所となっているファーマーズ・マーケットなどだ。そのほか、以前なら中国人バイヤーは、英語の通訳を付けて米国のサプライヤーと交渉していたが、今回のフェアではサプライヤー側も華人を派遣し、バイヤーと中国語で交渉を行っていた。
中国人にとって、今回のフェアは、市場経済を学ぶまたとない機会となった。中国の勝利油田青年国際旅行社の彭海・董事長兼総経理は、フェア全体がデジタル化、プロフェッショナル化されていたと評価する。例えば、フェア開始前、NTAは、サプライヤーとバイヤーをつなぐネット情報プラットホームを開設した。そして、フェア参加に当たり、両者共に35社以上とアポを取っておかなければならないという条件も設定した。そのようにして、両者は予定の時間に基づき、余談を介さずに、すぐに交渉を始めることができたため、的を絞った効率の良い交渉が行われ、多くの成果を納めることができた。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年4月11日