▽国民によい印象もたれようとあの手この手
微博だけではない。各国の要人達はサイトのオンライン訪問などの形式で、ネットユーザーと相互訪問を行っている。于教授によれば、どのような形式を利用するにせよ、その目的は中国の国民に自分の国に対しよい印象を持ってもらうこと、自分の国を支援してもらうことにある。実際の状況をみると、海外政府要人の微博は、国民とのコミュニケーションをはかるばかりでなく、選挙の票集めツールになっていることが多い。
過去1年以内に、アフガニスタンのカルザイ大統領、イスラエルのネタニヤフ首相、ロシアのメドウェージェフ首相など多くの政府要人が、いくつかの大手ニュースサイト、ネットワークの中継インタビュー、ネットユーザーとのオンライン交流などを通じて、中国国民との距離を縮めようとしてきた。
微博では豊富な選択肢から形式を選ぶことができるし、中国語の使用、可愛さのアピール、「ケンカを売る」などの方法を使えば多くの人に注目される。
中国語に精通するオーストラリアのケビン・ラッド前首相(中国語名・陸克文)は、60万人近いファンに「老陸」と名乗り、生活の様子を折に触れ伝えただけでなく、「中国の友人達は私が中国語を話すのをいつも聞いているが、実は私は英語も話せる」と少しも得意そうにすることなく書き込んだ。また微博の中で「関連部門」という言い方をし、話題を集めたこともある。
2012年に英国・ロンドンのジョンソン市長が新浪微博を開設してから数日後、うわさを聞きつけた次の市長候補数人が、微博でジョンソン市長と討論を繰り広げた。現地の中国系有権者の取り込みが論争の主要因とみなされている。
▽微博のヘビーユーザーになる人も
海外の政府要人のアカウントの多くは中国訪問に先立って取得され、要人たちは微博を開設すると、更新を繰り返し、微博のヘビーユーザーになる人もいる。
今月15日には国際連合開発計画(UNDP)のクラーク総裁が5468件の書き込みをし、ロンパイ議長は1417件、ラガルド専務理事、ラッド前首相、ベネズエラのマドゥロ大統領などは、毎日数百件の書き込みをした。キャメロン首相は22件だが、中国訪問を終えても更新を続け、今月3日の1件の書き込みは2万回以上転送された。
微博を開設した政府要人の顔ぶれをみると、欧米やオーストラリアなどの国々、また国連や欧州連合(EU)といった大型の国際機関のメンバーが多い。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年4月16日