阿里巴巴が上場申請　史上最大の科技企業上場に

　中国の電子商取引大手・阿里巴巴（アリババ）集団は6日、新規公開株（IPO）の募集説明書を発表し、投資家は同集団の規模や発展状況をより詳しく知ることができた。同集団の上場は、科学技術企業による上場としては過去最大のものになるとみられる。新華社のウェブサイト「新華網」がロイター社の7日付報道として伝えた。

　阿里巴巴は株式公開によって150億ドル（約1兆5223億円）以上の資金を調達する予定で、フェイスブックが2012年に調達した160億ドル（約1兆6240億円）を上回る可能性もある。上場が完了すれば、米国で上場した最も規模の大きな中国企業になる。世界2位の経済体である中国の電子商取引（eコマース）産業では、阿里巴巴傘下のサイトで行われる取引が全体の5分の4を占める。

　阿里巴巴傘下の主要三大インターネットショッピングサイトでは、13年のアクティブユーザー数が2億3100万人に達し、取引金額は1兆5千億元（約24兆4408億円、約2480億ドル）を超えて、アマゾンとeBayの取引額の合計を上回った。

　調査会社レコン・アナリティクスのチーフアナリストであり創業者のロジャー・エントナー氏によると、阿里巴巴が中国以外の地にも影響力を広げることができれば、真の世界的なeコマース大手に成長することができる。かつては誰しもがアマゾンこそ世界的なeコマース大手になると考えていたが、今ではアマゾンをグローバルではなく米国で最も成功した企業ととらえるしかない、という。

　米国で最近行われた多くの重量級の科学技術企業のIPOとは異なり、阿里巴巴は大口株主が少ない。一方、フェイスブックとツイッターは大口株主が非常に多い。

　阿里巴巴の共同創業者である馬雲氏は現在、同集団の株式の8.9％を保有する。ヤフーの株式は22.6％、ソフトバンクの株式は34.4％を保有する。阿里巴巴が6日明らかにしたところによると、上場先はニューヨーク証券取引所になるかナスダックになるか未定だ。

　阿里巴巴のIPOはシリコンバレーや米国の金融界で熱いブームを引き起こしている。なんといっても12年のフェイスブックの記録的なIPOに続く、過去最大規模のIPOになるからだ。

　6日に発表された説明書にある資金調達規模は、取引所の登録費用を計算するために算出された大まかな数字だ。あるアナリストによると、最終的な調達額はフェイスブックを超え、時価総額は1600億ドル（約16兆2352億円）に達することが予想されるという。（編集KS）

　「人民網日本語版」2014年5月7日