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【第118回】ストライキ(現場対応論) (2)

 次に、ストライキ処理の基本原則について、認識を共通化する必要があります。

 1.職場復帰と再発防止の優先順位を決めること

 優先順位の違いによって、現場対応の方法論も変わってくることについて、くれぐれも理解する必要があります。

 2.交渉のプロセスを重視すること

 労使ともこれまで日常の賃金協議に関わる経験が明らかに不足している中で、ストライキという緊迫な場面において、交渉の方法論さえ合意できない以上、お互いにとってはまともな交渉が不可能に近いといえるかもしれません。しかし、誠意を持って交渉したというプロセスがなければ、次の打開策が困難であると思われます。特に、再発防止を優先にする場合、交渉のプロセスが非常に重要です。

 3.ストライキ現場の対応過程において、絶対ミスを起こさないこと

 これまでの解説の通り、賃金上昇を目的とするストライキは、違法なものではありません。したがって、ストライキ従業員を会社の対立面に置いてはいけません。ストライキ参加者に対して、企業管理者が言ってはならないこと(例:ストライキ参加者を全員くびにする、など)をよく理解する必要があります。このタイミングでストライキ従業員を解雇することは、賃金上昇とは別の争点(ストライキの違法性と個別従業員の就業規則違反問題)を引き起こして、従業員の感情に火を注ぐ形になるため、やってはならないことだと思われます。いずれにせよ、賃金上昇ストライキを処理する過程においては、ストライキの長期化を避けるために、会社側が絶対に対応のミスを起こしてはなりません。

  



 作者:周暘  段和段法律事務所パートナー弁護士(早稲田大学法学研究科卒 法学修士)



 作者:高嵩  段和段法律事務所パートナー弁護士(北京大学法学部卒、元北京第2中級人民法院裁判官)

 「人民網日本語版」2013年1月30日

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