日本は、不安定な情勢や地縁・政治的衝突において火中の栗を拾うべきではない。米国の「アジア回帰」で中国をけん制し、「虎の威を借る狐」になろうとしてはならない。21世紀になったのに、いつまでも「脱亜入欧」を引きずり、近隣窮乏化というかつての夢に浸っていてはならない。植民地化・領土拡張・覇権主義の旧時代に留まらず、冷戦思考・ゼロサムゲームの古い枠組みから脱却するべきだ。世界のボス・アジアのボスとなる構想をやめ、すでに破綻した、力及ばずの「リバランス」とやらに拘泥していてはならない。
明治維新後の日本と、改革開放を経た今の中国を比べてみていただきたい。両者には「力強い発展の勢い」という共通点がある一方で、大きな違いもある。それは、中国は急速な発展の中でも、日本のように軍国主義の道を選択することは無いし、できないということだ。中国には「安定と平和、発展を根本とする」という賢明な戦略的位置づけがある。日本も「平和を享受し、実務的で根本を守る」という戦略的位置づけを見出してもらいたい。
日本は、戦後の「正常でない国家」の地位から脱却しようと急いでいる。それならば、旭日の「日」に陶酔するばかりではなく、根本をわきまえ、それを守る最低限の抑制も必要なのではないか。
「尻尾が犬を振る」という言葉があるが、今日の日本政府のやり方はまるで「尻尾に振り回される犬」であり、まさに本末転倒だ。つまり、「枝葉末節」に振り回され、誤った方向に導かれる結果として、「根本的なこと」が駆逐されようとしている。
6月6日、各国の元首・首脳らがノルマンディー上陸作戦70周年の記念式典に出席した。第2次世界大戦のアジアの戦場において加害者国、敗戦国であった日本は、今もなお時代に逆流し、侵略の歴史を覆そうと企み、歴史問題において逆戻りしようとしている。
日本よ、根本を見失ってはならない。
(編集SN)
「人民網日本語版」2014年6月8日