このほど東京地裁で行われた成都大爆撃賠償請求訴訟の第29回口頭弁論で証言した原告の蘇良秀さん(84)が8日深夜11時半、四川省成都市にある自宅に着いた。日本時間の同日早朝4時半に起きて帰宅の途に着き、20時間以上かけての帰宅となったが、蘇さんにとっては「戦争を起こし一般国民に戦争の苦しみを味わわせるようなことは二度としてはならないと、多くの人に伝えたいという長年の願いがかなった」旅となった。四川在線が報じた。
同日夜10時10分、蘇さんは娘の馬蘭さんと共に成都双流国際空港に到着。杖をつき、疲れた顔を見せた蘇さんは、血圧が安定しないこともあり、目まいも訴えていた。帰宅途中、蘇さんは、声を震わせながら「訴訟を起こして11年、ついに願いがかなった」とし、日本に滞在した8日間を、「8日間の戦い」と呼んだ。東京に着いてすぐ、弁護士や支援者のサポートの下、蘇さんは1日半かけて訴訟の資料に目を通し、どのように証言するかを探ったという。また、弁論以外に、成都大爆撃被害者の証言を聞く集会に参加したり、外務省や国会議員会館を訪問したりと、大忙しのスケジュールだった。
蘇さんは日本で、戦争に反対する広島の人々の署名や東京大空襲の被害者遺族(78)が書いた蘇さんの肖像画を受け取った。蘇さんと馬さんは、「今回の日本訪問中、中国人留学生の王学士さんら支援者がいてくれて本当に助かった」と述べた。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年6月9日