自動車のeコマースは補完的存在か戦略的選択か (3)

現在、自動車のeコマースの発展に影響を与える3つのボトルネックがある。決済信用システム、サービス物流システム、ディーラーの利益システムだ。大口決済には高い信頼性が必要だ。オフラインの実体店舗の利益は現在の自動車チェーンで重要な位置づけにある。実体店舗は少なくともアフターサービスを保障しなければならず、このことは誰が見ても明らかだ。

利用者に満足のいく体験を提供し続けなければ、eコマース発展の原動力にはならない。販売に先立つ信用決済システム、販売過程での保険、担保、プレート取得、送り迎えサービス、最終的なアフターサービス、メンテナンス予約、遠隔診断などをカバーして一つのクローズド・ループを描かなければ、自動車のeコマースが伝統的なルートをひっくり返すことはできない。

白副総経理によると、疑問の余地のないことは、企業はしっかり準備をしなければならないということだ。短期的にはeコマースを戦略的な選択とみなし、eコマースプラットフォームで投資を拡大しようとするなら、実体店ルートのコスト引き下げとのバランスを取らなくてはならない。また実体店舗の形式を多様化させ、たとえば小規模な展示店舗を開設すると同時に、eコマース取引プラットフォームを補完的に開設するというやり方もあるという。

白副総経理は、「共存してこそ、eコマースルートは着実に歩むことができる。オフラインの実体店舗の利益と価値を尊重し、伝統と革新を両立させるにはどうしたらよいかをめぐり、段階的に産みの苦しみを味わうことになる」と話す。

肖総経理助理は次のように提起する。既存のプラットフォーム、たとえば天猫、微信、垂直型サイトなどの応用を進めると同時に、価格交渉能力のあるプラットフォームを構築する必要がある。ディーラーも自動車メーカーも、自前で「ブランド商城」を構築することを考えるのがよいという。（編集KS）

「人民網日本語版」2014年6月10日