第2回中国自動車重慶フォーラムが5日に開催され、自動車産業のさまざまな構想が踊る一大イベントとなった。今回のフォーラムでは自動車の電子商取引(eコマース)について熱い議論が交わされ、注目点になった。自動車のeコマースは伝統的なルートの有力な補完的存在に過ぎないのか、それとも止めることのできない革命的な流れなのか。完成車メーカーは、第三者の資源によってeコマース業務を展開するか、自前でeコマースプラットフォームを構築するか、といった点が話し合われた。中国経済網が伝えた。
▽オンラインとオフライン 相互に補完し合うサービスルート
自動車メーカー・東風裕隆の白清源副総経理(副社長)は、「ロールスロイスやマイバッハを買う場合に、eコマースで注文するだろうか。消費者は商品だけでなくサービス体験を欲しがっている。女性が街をぶらぶらしても最終的に商品を買うとは限らない。彼女たちが求めているのはショッピングの体験と雰囲気なのだ」と話す。
白副総経理によると、オンラインとオフラインという2つの販売ルートモデルには、それぞれの存在理由がある。現在の中国社会では、自動車のeコマースはまだ補助的存在の段階にあり、自動車購入過程での有力な補完役ではあるが、まだ主力とはいえないという。
また白副総経理は、「垂直型のサイトには消費者の自動車購入意欲を正確に確定できるという強みがあり、天猫を代表とするeコマースサイトには購買の流れをクローズドループ制御できるという強みがあるが、相互に補い合う必要があり、これもeコマースプラットフォームの概念の総合的な流れだ」と話す。
一方、富基信息技術有限公司の楊徳宏総裁(社長)はより先進的な次のような見方を示す。自動車企業は「消費者主権の時代」に備え、「メーカー主権の時代」を打破し、大衆に営業販売する時代へと転換しなくてはならない。自動車企業にはeコマースが必要であり、疑問の余地はない。消費者はより個別的で迅速なサービスを必要としているからだ。