米国版「西遊記」
▽欧米:観音と三蔵法師が恋愛
2009年初め、ドイツのSuper RTLテレビは、ドイツと米国の合作の2話からなるファンタジー作品「モンキーキング――2つの世界の間の闘士」を放送し、好評を得た。独特のスタイルで、ファンタジー性に満ち、笑えるシーンがたくさんあり、ロマンティックな要素もあるとされ、「ついでに中国の歴史もわかる」と言われた。だがこの作品は、華人の間では悪評で、中国文化を冒とくするものだと退けられた。華人のセクシー女優・白霊が演じる観音菩薩は公然と三蔵法師と恋愛し、三蔵法師は鼻が高く彫りも深い米国人が演じているのだ。
華人の観衆と欧米の観衆との間に横たわる文化的差異が、一方では好評、もう一方では悪評を生んだ。米国の有名監督、スティーブン・スピルバーグが「西遊記」をリメイクすると言っても、華人の間では心配の声が上がるだろう。情報筋によると、スピルバーグ監督は数年前、北京を訪れた際、多くの中国人監督や脚本家、プロデューサーに会い、「西遊記」のメガホンを執ることに意欲を示した。だが中国の映画ファンらは、スピルバーグ監督が西遊記を「ロード・オブ・ザ・リング」、孫悟空を「キングコング」のように撮ってしまうのではないかと恐れているという。(編集MA)
「人民網日本語版」2014年7月15日