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盧溝橋事件77周年 「南京民間抗日戦争博物館」館長の話 (4)

人民網日本語版 2014年07月17日10:06

▽顔を真っ赤にしたドイツ人の「反省」

司会者:博物館の見学者に外国人はいますか。日本人の見学者もいますか。

呉先斌:もちろんいます。私の博物館に来る人は主に2つの部分からなっています。一つは大部分を占めるの中国人、もう一つは日本人です。盧溝橋事件77周年の記念日が来る前から、見学を希望する多くの日本の団体が私に連絡してきました。見学にいらっしゃるのは友好的な人ばかりで、彼らはこの歴史について私達と認識をわかちあうことができます。けれども今日はここで、あるドイツ人が来館した時の話をしたいと思います。私は見学に来てもらうことはしませんが、自分から見学に来た人のことはとても気にかけています。博物館に20分以上いる人には、私が博物館にいさえすれば、話しかけ、考えを聞くようにしています。ある日、まもなく正午になろうかという頃、博物館のディスプレイを通してこのドイツ人がいるのに気付きました。子どもを連れています。最初はドイツ人だとはわからず、外国人が子どもを連れて来て、熱心に展示品を見ているなと思っただけで、あまり気にかけてはいませんでした。約30分後、まだこの見学者がいるのに気付き、私は興味を覚え、降りて行って声をかけました。彼は中国語ができました。この博物館をどうして知ったのかと聞くと、インターネットで見たと言います。北京から杭州に来て、南京を通り、この博物館に子供連れでわざわざ来てくれたということでした。中国の民間博物館がどんな方式でこの時期の歴史を捉えているのか知りたかったといいます。

 彼はドイツ人で、中国語の研究者、名はハンスと言い、中国のこの時期の歴史についても知っているとのことでした。日本人がどのように歴史を反省しているかという話になった時、私は、ドイツ人は過去の歴史をどう反省しているのかと聞きました。私のこの言葉を聞くと、このドイツ人は腰掛けから立ち上がり、顔を赤くして黙ってしまったのです。私はこの時、歴史に対する彼の反省が内心から来るものであることを知りました。多くの人は歴史を反省しながらも、内心の深くにクエスチョンマークを持っているものです。この博物館で、中国人にせよ日本人にせよ、またほかの国の人にせよ、歴史の反省によって顔を赤くしたのを見たのは、このドイツ人だけです。ドイツ人も第2次世界大戦で虐殺を行いましたが、彼はこの話になると顔を真っ赤にしたのです。

 この話をどう判断するかは皆さんにお任せしたいと思います。私はほかの人の内心の世界を推し量ることはしません。博物館に見学に来てくださる方は誰でも尊重するからです。私は起こったことだけを語ります。どう判断するかは皆さんの理解にお任せします。

 盧溝橋事件77周年にあたって、私はインターネット利用者の皆さんに、また私自身に対しても、あの歴史の中から私達に価値のあるものを汲み取ってほしいと思います。そしてこの価値あるものを力に変え、この力によって私達の社会を発展させ、進歩させることを願います。私達が今日、盧溝橋事件を記念することの重要な意義はそこにあると考えています。(編集MA)

 「人民網日本語版」2014年7月17日


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