ネット通販大手の阿里巴巴(アリババ)は22日、中国銀行、招商銀行、中国建設銀行、平安銀行、中国郵政儲蓄銀行、上海銀行、興業銀行の7行と共同で、インターネット企業の信用情報に基づいた中小企業向け無担保ローンビジネスのプラン「網商貸」のハイレベルバージョンを始動させることを明らかにした。与信枠は最高1千万元(約1億6356万円)だ。銀行が阿里巴巴プラットフォームのビッグデータおよび信用システムに基づいて中小企業に無担保ローンを提供するのは、これが初めてのケースとなる。統計によると、阿里巴巴は現在、5千社近い企業に累計350万元(約5724万円)の補助金を提供している。このたび銀行と提携して改めてローンサービスをうち出す狙いは、中小企業の資金調達難問題の解決を支援することにある。
同プランのハイレベルバージョンでは、企業が獲得するローンは企業の輸出データに連動する。阿里巴巴の一達通対外貿易総合サービスプラットフォームを通じて輸出を行った企業は、輸出額1ドル(約101円)ごとに人民元1元(約16円)分のローンを獲得でき、与信枠の最高は1千万元。これと同時に、これまでうち出されてきた輸出1ドルで人民元3分(約49銭)の補助金が支給されるという政策も引き続き有効だという。
注目に値するのは、一達通プラットフォームを利用しなかった対外貿易企業でも、同プランのハイレベルバージョンの適用を申請することができることで、この場合、ローンの金額は輸出額1ドルにつき人民元0.8元(約13円)となる。阿里巴巴は税関の物流といったルートを通じて、対象企業の過去6カ月間の貿易輸出データをチェックすることが可能で、最終的には銀行に委託してローンを提供することになるという。
阿里巴巴が今回うち出した同プランのハイレベルバージョンは、最低金利が8%、返済方法が柔軟で、金利は日割りまたは月割りで計算される。動産であれ不動産であれ担保は必要ない。(編集KS)
「人民網日本語版」2014年7月23日